海のレシピ project

Kisarazu

潮干狩りで見つけたハマグリの秘密

[千葉県 木更津市]

2021.10.02 UP

子どもの頃に読んだ絵本は、大人になっても深く記憶に刻まれているものだ。自分と同じ頃の子が体験している冒険は、まるで自分がその場にいるかのような興奮を味わわせてくれる。『海べのあさ』で描かれる主人公サリーの一日が、海の近くに住むことの楽しさ、身近な生き物たちや潮干狩りで取れるハマグリとの付き合い方などたくさんのことを教えてくれる。もう忘れてしまった子どもの頃のなにげない記憶を、サリーはいつでも呼び起こす。

レシピ

蛤のクラムチャウダー

[ハマグリ]

コロンとして可愛らしい二枚貝のハマグリ。お祝いの席でお吸い物などに使われたりと、昔から縁起のいい食材として日本でも好まれている。アサリよりも身が大きくやわらか、芳醇な味わいは出汁にもなるため汁物にもぴったりだ。絵本『海べのあさ』では、主人公の女の子サリーが母親の作るハマグリのスープを楽しみにしながら家に帰る。サリーもあの香りがそれは楽しみなのだろう。簡単に作れるクラムチャウダーを作りながら、ハマグリの使い方を知っていこう。

[作り方]

ハマグリは下ごしらえが重要だ。まずは殻同士をこすり合わせて、流水でしっかりと洗おう。大きめの鍋に白ワインとハマグリを入れて、蓋をして一気に強火にかける。全部のハマグリが白ワインに浸るぐらいの、大きめの鍋がおすすめだ。口が開いてきたかをチェックし、開かない貝は少し触れてみるなど刺激を与えて開かせる。アクは丁寧に取り除き、身に火が通ったら網で濾す。砕けた貝殻や砂もここで取り除き、ハマグリの粗熱を取る。煮汁は後で使用するため捨てずに取っておく。

ベーコンと玉ねぎ、香味野菜、マッシュルームを炒め、さらにじゃがいもと人参を加える。弱火にして米粉を投入。サラッとさせたい場合は米粉、とろみを出したい場合は薄力粉でもOKだ。ここで先程のハマグリの煮汁と昆布出汁を少しずつ加えて煮る。ここでもアクを取り除き、ローリエとパセリの茎を入れて香り付けを(見た目が気になる場合は最後に取り除く)。

牛乳を注ぎ、最後にハマグリを生クリームと一緒に入れよう。ハマグリは身が硬くなりやすいので、入れて鍋がフツフツとしたら火を止める。塩こしょうで味を調整したら、食べごたえのあるクラムチャウダーの完成だ。

材料 2人分
蛤 12個/バター 10g/白ワイン 75cc/米粉(なければ小麦粉) 15g/べーコン 15g/水 400cc/玉葱 1/4個/生クリーム 大さじ2/人参 2cm/牛乳 120cc/セロリ 1/4本/塩、胡椒 適量/じゃがいも 小1個/パルメザンチーズ 適量/マッシュルーム 4個/パセリ 少々/ローリエ 1枚/昆布8g

作り方
1)昆布を水に漬けて3時間以上漬けておき、火にかけて水面に湯気が立ってくるくらいになったら味見をして昆布の味が出ていたら昆布を取り出す。
2)ベーコン、玉葱、人参、セロリ、じゃがいも、マッシュルームは1cm角の色紙切りにする。パセリは微塵切りにする。
3)蛤は殻同士をこすり合わせながら流水で洗い、鍋に入れて白ワインを入れて強火にかける。蓋をして口を開かせて身を取り出し、 煮汁はこす。
4)鍋にバターを入れて温め、ベーコンと玉葱、セロリ、マッシュルームを入れてしんなりとするまで炒たら、じゃがいもを加えてさっと炒める。さらに米粉を加えて粉っけを飛ばすように弱火で炒める。
5)蛤の煮汁を少しずつ加えてのばし、昆布出汁300ccも混ぜながら加える。沸騰したら弱火にしてアクを取りながら15分ほど煮る。
6)牛乳を加えて一煮立ちさせたあと、生クリームと蛤を加えてフツフツしたら火を止め、味をみて塩、胡椒で調味し器に盛る。 パセリとパルメザンチーズを散らす。

料理を担当したひと:
大黒谷寿恵(寿家主宰)
石川県金沢市出身。大学卒業後、料理の世界へ。2006年kurkku cafeのディレクター兼料理長に就任。独立後は講師、ケータリング、出張シェフ、レシピ開発を精力的に行う。2009年より鎌倉で料理教室「寿家」を開業。野菜や日本の伝統食材を用いた料理を得意とする。2015年に「にほんのごはん」のサイトを立ち上げる。共著に『和サラダ/和マリネ』(エイ出版)がある。

写真:高村瑞穂