海のレシピ project

Obamashi

都へ運ぶ陸の道、鯖街道

[福井県 小浜市]

2022.01.17 UP

福井県若狭と京都を結ぶ諸街道は、古くから主に海産物を京都へ運ぶための物流ルートで、中でも特に鯖が多かったことから、近年になって鯖街道と呼ばれるようになった。「京は遠ても十八里」といわれるように、若狭と京都は遠いようで近い。街道は文化交流の道でもあった。劇作家つかこうへいによる未完の戯曲にも描かれた鯖街道の歴史を探る。

レシピ

鯖のカレー

[鯖]

秋から冬が旬といわれている鯖。日本で食べられている鯖は、主に、国産のマサバとゴマサバ、そして外国産のタイセイヨウサバ(ノルウェーサバ)の3種類がある。日本で水揚げされる鯖の生息分布は太平洋南部沿岸から千島列島沖合(太平洋系群)と東シナ海南部から日本海北部(対馬暖流系群)と広大だ。鯖は内臓に含まれる消化酵素が強いため、傷みやすい。数をごまかす意味でいう「さばをよむ」の語源が、魚屋が大量の鯖を早く数えるために数え間違えたり、ごまかしたりしたことに由来するとされるのも納得。

[作り方]

新鮮な生の鯖が手に入ったら、南インド風のカレーに挑戦してみよう。南インドでは、辛さの素を調理の最後に加えるのが特徴。スパイスを油で炒め、その香りをしっかりと油に移し込むテンパリングに特に注力したい。テンパリングすることでスパイスの香り成分が油に溶け出し、料理全体に香りを絡めることができる。材料の青唐辛子は、赤唐辛子より“さわやか”な辛さだが、手に入りにくければ、赤唐辛子でもおいしくできる。また、カレーリーフはローリエでもよく、梅干しはタマリンドの代用。数種類のスパイスと鯖の組み合わせで新しい美味しさを。

材料4人分
鯖の切り身 1尾分(約300g) / 春菊 1束 / 玉葱 薄切り180g / 青唐辛子 薄切り3本 / にんにく 千切り1かけ / 生姜 千切り1かけ / トマト ざく切り 1個 / カレー粉 大さじ2 / パプリカパウダー 大さじ1 / 塩 小さじ1 / 梅干し 1個 / ココナッツミルク 200cc / 水 300cc / はちみつ 小さじ1 / サラダ油 大さじ3+大さじ1
マスタードシード 小さじ1/2 / カレーリーフ 10枚 / カイエンヌペッパー 小さじ1/4 / 赤唐辛子 2本

作り方
1)鯖は一口大に切って塩をまんべんなく振って30分ほどおき、水気を拭く。春菊は葉と茎に分けておく。
2)湯を沸かし、春菊の茎を入れて30秒ほどしてから葉の部分を加えて一煮立ちしたらザルに取り、流水に晒す。水気をよく絞り、5cm長さに切る。鯖も同じ湯にサッと潜らせて氷水に取り、水気をきっておく。
3)鍋にサラダ油大さじ3を入れて温め、薄切り玉葱とにんにく、生姜、青唐辛子を入れて玉葱が色づくくらいまで炒める。
4)3)の鍋にトマトを入れてヘラで潰しながら炒め、潰れてペースト状になってきたら弱火にしてカレー粉とパプリカパウダー、塩を加えて香りが出るまで炒める。ココナッツミルクと水、細かく叩いた梅干し、はちみつを加えてなじませる。火を強めてひと煮立ちしたら弱火にして10分ほど煮る。
5)4)の鍋に鯖を加え、強火にして一煮立ちしたら中火にして2分ほど煮る。

ワンポイント
*油にスパイスの辛さを香りをしっかり移す
6)小さめの鍋にサラダ油大さじ1を入れて温め、マスタードシードを加えて蓋をする。パチパチと跳ねるのがおさまったら玉葱のみじん切り、カレーリーフ、カイエンヌペッパー、唐辛子2本を入れて炒める。玉葱が色付いたら5)に加えてなじませ、2)の春菊  を加え、味をみて塩で調味する。

料理を担当したひと:
大黒谷寿恵(寿家主宰)
石川県金沢市出身。大学卒業後、料理の世界へ。2006年kurkku cafeのディレクター兼料理長に就任。独立後は講師、ケータリング、出張シェフ、レシピ開発を精力的に行う。2009年より鎌倉で料理教室「寿家」を開業。野菜や日本の伝統食材を用いた料理を得意とする。2015年に「にほんのごはん」のサイトを立ち上げる。共著に『和サラダ/和マリネ』(エイ出版)がある。

写真:高村瑞穂