海のレシピ project

Seiyoshi

調理法によって“表情が変わる魚、鯛

[愛媛県 西予市]

2022.03.06 UP

時代や環境によって、人々の心に響く音楽は多種多様。音楽に元気づけられたり、勇気をもらったり、あるいは、何かに気づかせてもらったり。かつて聴きなじんだ楽曲に遭遇するときに思うことも人それぞれ。『およげ!たいやきくん』は1970年代後半に大ヒットした楽曲だ。「たいやきくん」は、鮮魚の鯛についてを知ることの入り口になっている。

レシピ

鯛のフォー

[鯛]

日本のおめでたい行事に欠かせない魚の代表格の鯛。1854年、ペリー艦隊が日本開国への条約締結のために来航した際にも鯛の吸い物、姿焼きなどの料理でもてなしたという記録が残っており、国際交流にも貢献していることがうかがえる。
姿の美しさ、味のよさから珍重されてきたマダイは、3月から4月の産卵前に全体が桜色に染まり、栄養価も高くなる。桜鯛とよばれるこの時期と紅葉鯛とよばれる秋ごろが旬。天然のマダイ漁獲地は長崎、福岡、愛媛で、養殖は主に愛媛、熊本、高知で、近年の年間漁獲量は養殖が天然の4倍近くとなっている。
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1110/02.html

[作り方]

タイの屋台や料理メニューでもお馴染みの、米粉麺を用いたフォー。昆布だしをベースに鯛のアラから取るスープが特徴。
鯛を一尾まるのままさばくのが難しければ魚屋さんでさばいてもらい、アラをもらってくるのがおすすめ。目玉は魚の出汁の色みが濁るのを避けるため、霜降り(湯引き)の段階でどちらも取り除く。血合いやぬめり、腹骨や中骨についている血管に残っている血をていねいに抜くこと。
薄切りにして半生で食べる鯛の身は、半身か1/4ぐらいでも十分。身と皮の間にうまみがあるので皮ごとたべてほしい。
ここでは細めの米麺をつかっているが、そうめんでも味が絡んでおいしくできる。

参考:真鯛(まだい)のさばき方:活け締め
How to filet Japanese Common Squid -|日本さばけるプロジェクト(海と日本プロジェクト)
https://www.youtube.com/watch?v=73KSplLM7Vk&t=72s

材料2人分
鯛 1尾 / 昆布 12g / ミネラルウォーター 800cc / 酒 30cc / 米麺 160g / ナンプラー 大さじ1〜
/ 好みの葉野菜など 適量 / すだち 1個 / ラー油 お好みで

作り方
1)昆布とミネラルウォーターを鍋に入れて3時間以上漬けておく。
2)鯛は鱗を剥がし、エラと内臓を取り除いてさっと水洗いし、水気をよく拭く。3枚におろして、腹骨、中骨を取り除き、頭は割って、目玉、ヒレ類を取り除く。アラ類に粗塩を振り掛けて30分ほどおく(分量外)。
3)身にも薄塩をして10分ほど置いて出てきた余分な水分を拭き、皮ごと薄切りにしておく。
4)鍋に湯を沸かし、2)のアラを霜降りして氷水に取り、血合などを取り除き1)の鍋に入れる。酒を加え強火にかけ、沸騰直前に弱火にして灰汁を取る。鯛の旨味が出るまで15分ほど煮立たせないようにして煮て濾す。
5)葉野菜は洗って食べやすい大きさに切る。すだちは半分に切っておく。
6)別の鍋に湯を沸かし、表示通りにフォーを茹でて水気を切り、器に盛る。鯛の皮目を上にした状態でバーナーで皮を焼いて並べる。葉野菜も盛り付ける。
7) 4)の鯛の出汁600ccを温め、ナンプラー大さじ1〜味を見ながら加えて、6)の鯛の上から注ぐようにして出汁を注ぎ、すだちとラー油を添える。

料理を担当したひと:
大黒谷寿恵(寿家主宰)
石川県金沢市出身。大学卒業後、料理の世界へ。2006年kurkku cafeのディレクター兼料理長に就任。独立後は講師、ケータリング、出張シェフ、レシピ開発を精力的に行う。2009年より鎌倉で料理教室「寿家」を開業。野菜や日本の伝統食材を用いた料理を得意とする。2015年に「にほんのごはん」のサイトを立ち上げる。共著に『和サラダ/和マリネ』(エイ出版)がある。